【公式予選】
天候:1回目雲、2回目晴れ
コースコンディション:1回目ウェット、2回目ドライ
観客数:15,500人
開幕戦のツインリンクもてぎではF1で馴染みのある「ノックアウト方式」で予選が行われたが、鈴鹿では通常通り、午前と午後に計2回のセッションが行われた。事前テストから精力的にテストを続けた西嶋選手は、確かな手応えを感じながら予選に挑んだ。前後サスの方向性がしっかり出ていたからだ。
予選1回目は晴れ間が覗くもののコースコンディションが悪く、計測開始前に「ウェット宣言」が提示された。各チーム、モニターをチェックしながらコースインのタイミングを牽制し合っている。どの選手もタイムが伸び悩んでいた。西嶋選手はマシンの状態を確かめるように慎重に周回を重ね、2'16.500でクラス別18位につけた。
午後は初夏を思わせるほどの暖かさとなった。予選2回目は全体的にラップタイムが上がって来た。西嶋選手も周囲の状況を見ながら、徐々にタイムアップを図った。前後サスの微調整で瞬く間に2分14秒台に突入。更なるタイムアタックをかけるべく、ラスト15分にピットイン。前後のタイヤを新品に交換し、満を持してコースインした。ところが・・・。
全力走行に入る為にスピードを乗せて最終コーナーを立ち上がったが、リヤタイヤが大きくスライドを起こした。西嶋選手は懸命にマシンをコントロールするが、一瞬グリップが回復してしまい、その反動でマシンごと反対側へ弾き飛ばされてしまった。ハイサイド転倒。コースアウトしてグラベルに飲み込まれてしまった。
最終的に西嶋選手はタイムアタック前の計測ながら予選31位となった。しかし、手足の甲を骨折してしまい、残念ながらリタイヤ届けを提出することとなった。2〜3ヶ月は安静を余儀なくされるが、次回の参戦を予定している第4戦オートポリス(大分県)では、昨年の大怪我からカムバックした東村選手を起用する予定である。
マシンのセットアップはKYB社との共同開発で着実に進んでいる。西嶋選手に代わって、今度は東村選手がその期待に応えてくれるはずだ。 |